レモンで避妊？

■　レモンで避妊？


『ジャコモ・カサノヴァ』は、ヴェネツィア出身の術策家であり作家。その女性遍歴によって広く知られていて、生涯に1,000人の女性とベッドを共にしたと伝わっています。

１０００人もの女性を相手にしたカサノヴァさん。避妊に関してはどのように考えていたのでしょうか？実はこの時代、一般的に普及したいた避妊法は、レモンによるもの。

ご存知の通りレモンは非常に酸味が強い果実です。pHは2を示す「酸性」になります。
おそらくは「精子は酸性に弱い」という事実をもとに、「膣にレモン汁を塗っておく」という方法がとられたのだと、想像できます。日本や中国では「膣に梅干しを入れておく」方法も試されたというのですから、考えることは同じだったようです。

酸っぱい食品を膣に入れておけば、精子は死ぬだろうと短絡的に考えられたのでしょうが、残念ながら、どちらの方法も避妊効果はまったくありません。

たしかに、梅干しやレモンにクエン酸が含まれています。でも、食品に含まれている程度の量の酸でまったくの力不足。精子が死ぬことはないのです。それどころか、梅干しやレモンには、様々な成分が含まれているので、膣壁に染み込んで炎症を起こす危険性のほうが怖いと感じます。


レモンの避妊は無効とはいえ、科学的根拠の裏づけがあります。
ところが、時代が古くなると、さらに信じがたい避妊法が存在してました。


　暗黒時代のヨーロッパ
　　　女性の股にイタチの睾丸をぶら下げる
　　　
　古代エジプト人
　　　ワニの糞で幕を作る
　
　１６世紀のカナダ
　　　ビーバーの睾丸を粉末状にして膣内に


避妊ではなく「呪い」の領域かと思ってしまいます。
ほかにも、水銀を飲むとか、ケシのみを使うとか、命を削る有り得ない避妊方法が現実に存在していたようです。決してマネをしないように。

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